(1)「若年者支援とリターンと若者の人間力」
「大学に合格いたしましたのでご挨拶に参りました」
一年半前、全く日本語がしゃべれないまま単身で中国から来日し、言葉もわからない、生活習慣も違う、どうしていいかわからない、在日外国人ニートであった彼は、猛勉強してみごと希望していた大学に入学したことを、今日、晴れ晴れとした表情、きれいな言葉づかいで挨拶にきてくれました。
「日本にきてはじめてお世話になりましたので」とわざわざ報告にきてくれたのです。筆談から始めたあの時がうそのようやね、と話すと、「今度私みたいな日本語の話せない中国人が来たら通訳しますのでいつでも連絡ください」と。
彼の晴れやかな表情と、挨拶にきてくれたその気持ちがうれしく幸せな一日でした。
私は若年者支援、若者を育てる仕事を始めて7年になりますが、こういう風にきちんと結果を出して、しかも挨拶にきてくれる「リターン」は今までなかなかありませんでした。それだけ、今の若者のおかれた状況が厳しいということなのかもしれません。
昨日、11月13日にOPENしたばかりの町の大人に支えられながらニート君たちが運営する、リサイクルショップねこまるから電話が入りました。「お借りした23000円をみんなで返したいです」それは、開店前日、釣銭を用意していなかったことに気づいた彼らに急遽貸したお金で、みんなで話し合った結果、少しあった売上の中からまず最初に返したいというのです。彼らが自分達で稼いだお金を一番に。う、うれしすぎる。11月25日は「リターン記念日」にしよう。ついでに、彼らの残業に付き合ったおかげで払う羽目になった駐車違反の罰金もどこかからリターンしないかな・・・。と1人で盛り上がっています。
最近、若者の人間力という言葉がよく使われますが、私は、若者の人間力って「リターン」する力だと思います。挨拶で「リターン」、気持ちで「リターン」。ちゃんと「リターン」していくと、おっちゃん、おばちゃんたちはついついかまいたくなるものなのだよ。
「リターン」は若者にとって大切。
(2)「共同生活と通所の連携の可能性」
一昨日の午後は、某若者自立塾に3時間の出張講義に行ってきました。職場研修を前にしたビジネスマナー、研修心得などがテーマでしたが、午前も3時間の講義を受けているとのこと。いつも、通所型施設でするニートとよばれる青年達への講義はせいぜい2時間まで。今までの経験から、集中続くかなー、大丈夫かなー、とかなり恐る恐るだったのですが、全然大丈夫でした。スポーツや、料理作りなどを通して、若者同士の横のつながりができていること、きちんと座りつづけることができるなど基礎体力もついている彼らは、参加する準備がきちんとできているので、こちらも楽しむことができました。いろいろ悩みながらもなんとか一歩前へ踏み出そうとしている彼らは魅力的で、僕は好きです。
共同生活で基礎体力と、連帯経験を積んでいる若者に対して、通所でやっているノウハウを持ち込む。この連携の効果を実感しました。
(3)「お歳暮」
玄田先生の前で、カチコチになって発表したのは、約一年前。その後、先生からいろいろとご指導いただいたおかげさまで、人前でしゃべることにも少しずつなれてきました。
昨日は、某高校で講演。お題は最近定番の世界の若者に出会ったスライドショーです。感想に、今、自分の悩んでいる悩みがちっぽけやなあと感じました、と書いてくれた人が結構いました。彼らが感じてくれたことが、次の何かにつながってくれたらなあと思います。
人前でしゃべれるようになって、いろんな若者と触れ合う機会の増えたことが一番うれしいことです。これからも、玄田先生にいろいろと育てていただいたことをこんな感じで年一回くらいは、お歳暮としてお送りできるようにしたいです。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
2005年 井村良英
A´ワーク創造館 TEL06-6562-6142












