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白と黒のはざまで

「経済教室 ニート、学歴・収入と関連」
(4月13日 日経新聞)

 玄田有史は、2002年時点で無業者
(通学も結婚も収入を伴う仕事もしていない
人)が213万2,000人いたことを明ら
かにした。

 なかでも、就職希望を表明しつつ、
求職活動をしていない「非求職型」の
無業者が42万6,000人、

そもそも就職希望すら表明していない
「非希望型」の無業者が42万1,000
人いる
と指摘している。

 213万人といえば、人口100万人の
政令指定都市が丸々2つ。

なんでこんなに増えたんだ。やっぱりいま
どきの若いもんはと思う前に、もう少しデ
ータをみていただくことにしよう。

 ニートになった人のうち、「非希望型」の
8割を高校卒・中学卒が占めるという。

 そして、非求職型で「仕事に就くかどうか
わからない」と答えた人は、高校卒で32%、
高校中退を含む中学卒では35.9%。

 では、親が甘やかしているんだろうかと
思うと、1,000万円以上の年収がある世帯
の割合は、14%に過ぎず、逆に年収300
万円未満の割合が30%を超えている。

 学歴や収入と関連があるのはなんとなく
つかめた。昔は貧しかったから、つべこべ
いわずに汗水垂らして懸命に働いてきたん
だ。

 やっぱりいまどきの若いもんはといいた
くなる大人もいるだろう。

 玄田有史によると、ニートにはいくつか
特徴があるという。

(1)「探しても見つからない」
「希望する仕事がありそうにない」

(2)不況により、求人が少ない。あっても、
希望とあわない(ミスマッチ)。

(3)コミュニケーション能力など社会で必
要な能力に自信がもてない。

(4)病気・ケガのため(玄田日記 ニート!参照)

特に、(4)病気・ケガのためが急増して
いる。原因は、若者の無気力や努力
不足ではない。

 ちょっと前、「勝ち組」「負け犬」なんて
言葉が話題をよんだ。

 勝ち組といえば、儲かっている企業の
経営者が颯爽と出てくる。いっぽう、
「負け犬」といえば、30代独身・子なし
などなど。

 あれはいい、これはよくない。いろいろ
あるだろう。でも、そんなに白黒はっきり
つけられるものはそうないんじゃないか。

 水戸光圀公だって、人の裁きをする
ときは、とても悩んだにちがいない。
あるときは水戸光圀として、あるときは
1人の人間として、白と黒の間を行き来
していたのかもしれない。

 いま儲かっている会社であっても、
昔はすごく小さな会社でほとんどの人は
知らなかったなんていうのはよくある話。

 結婚しているかしてないか、子どもが
いるかいないかなんていうのは、他の人
が入りこんできて、いうことではない。

 だって、ほっといたら、日本の国の将来
がという人もいるでしょう。

 その人の人生は、その人自身のもの
だからさ。

 本当に、日本の国の将来を心配する
なら、白黒つけずに、あの青春をもう1度。


              井上 智晴

 

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